アフリカ人の夫はとても綺麗好き。
日常の洗濯や部屋の掃除はもちろん、カーテンやカーペット、靴やリュックなどもコマメに手洗いをする。歯磨きも歯ブラシやフロス、木の枝(松や杉の小枝の先をバサバサにして歯の表面に付着した汚れをとる。)を使用し毎日丁寧に磨く。週に1度は30分くらいかける。
夫の性格かと思っていたが、アフリカ人達(複数国)の家を訪問し、どの家も家財道具が整頓されており、無駄がなくとても綺麗なので最近は国民性だと思っている。
古いものでも手間暇かけ丁寧にメンテナンスし寿命を延ばすという習慣が身についているようで、その習慣が綺麗好きに繋がっているのではと、彼の日々の生活を分析する。
それがアフリカ独特の貧困生活の知恵からなのか、自然と共存するという観点なのかは不明だが、とにかく「物を大切にする」という事においてのスーパースペシャリストだ。
消費社会の真っただ中の日本で生まれ育った私は、新しいものや流行を追い物欲を満たすことが人生の向上や幸せに繋がると思っていた。汚れたものは捨てて新しいものを買えばよいと思っていた。彼と生活して3年経つ今、その思想は消えつつある。
「物を大切にする」→「物への愛着がわく」→「買い物の回数が減る」→「所有物が減る」→「部屋やクローゼットが常に片付いている」→「拭き掃除や整理整頓がしやすくなる」
このループが最近の私の欲を満たしてくれている。